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        ウェールズ、そしてイギリス全般の旅の個人的な感想や体験、雑談を紹介していきます。             ウェールズ情報関係は本館「WALES-CYMRU」も参考になさってください。

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本サイトのほうに、天空の城ラピュタについてのページがあります。
これはサイトを始めた時からずっと置いているものなんですが、他のページに比べてダントツに読んでいただいているようで(苦笑)、一度テレビ放映された日の夜なんて、アクセス数が信じられないことになっていました。
私は、宮崎監督本人がウェールズに自身でロケハンに来ていたことから、ではどこを見て回ったのかな、という興味からこれを書きました。
ラピュタのモデルはウェールズだ、と書いたのも、映画の舞台のモデル、という意味なんですが、探しに来られる方の多くは、ラピュタの島(?)やその建物のモデルがズバリ何かを知りたいみたいですね。
私は宮崎さんの作風から考えて、何かの建物や場所をそのまま丸写しで絵にするとは思えません。でもロケハンというのはやっぱりイメージをつかむだけでなく、参考資料として本などではなかなか見つけられない現場の生々しいデータを集める作業ですよね。特に背景担当の方にはリアルな資料というのはありがたいと思います。
でもあまりにモデルにこだわる人が多いようなので私もそこに興味を持ってそのファン行動を調べてみたんです。
そこではあちこちの城や遺跡の名前が「モデルだ」と名指しされていました。可能性として、宮崎さんの頭の中で造形されたラピュタの部品やイメージになることはあるでしょうが、ここが(ここだけが)ラピュタの元になった、とは言えないと思うんです。
もちろんPowis城もね。
中で気になったのが、オーストラリアに、ラピュタやその他のジブリ作品のモデルだとされているものが異様に多いことでした。
最初は、オーストラリアは特異な自然環境とヨーロッパ文化とが混在している土地だから、似たところもあって、写真などで参考にされた場所もあるかもね、と思っていたんですが、それにしても多すぎる。
他の土地でも日本人が訪れて、ここは○○に似ていると感じた、という話はいろいろありましたが、オーストラリアはそれだけではなく、現地で自分から「ここがモデルです」と名乗っているらしいんですね。
最初に訪れた日本人観光客が「似ているかも」と言ったことが口コミで広まった(ここまでは他でもあります)のが、観光業者の耳に入って、じゃあ客寄せにいいんじゃないかと自ら名乗り始めた…そんな経緯が想像できます。
さすがにジブリ側も気づいたらしくて、公式サイトにかなり具体的に「この作品はロケハンに行ったのはここ、参考にしたのはここ」と明かしたり、ついには「オーストラリアは作品の参考にしたことはありません」とまで断言するようになりました。
でも、そこまで調べることなく、今でも「モデルはオーストラリア」という情報は巡り続けているんです。当然ですよね、現地でもそう言っている以上。
まあそんな風に思うところがいろいろとできてしまったので、さすがにウチの「ラピュタ」についてのページは大丈夫だろうとは思いつつ、誤解のないように、少し情報を加えておきました。
ウェールズにやって来た宮崎さんは、その体験を頭の中で自分のイマジネーションでラピュタワールドに創り上げたんです。いろんな資料やそれまでの知識がぐるぐると混ざり合ってできたのがラピュタなんです。
あまりに短絡的に「モデル」と言うのは、宮崎さんのその独自の創造そのものを否定されているようで、何か悲しくなってきます。
ウェールズの炭鉱にも他のどこの鉱山にもない、あのスラッグ渓谷のわくわくする鉱山の光景は、その創造力のすごさを実感させます。
そしてその何でもない片隅に「ウェールズ」という文字が垣間見える小道具や雰囲気があるのを、ウェールズ好きの私はこっそりと喜びたいんですね。
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